介護認定の見直し調査訪問の連絡票が届いたので、
今は施設ではなく病院に入院していることや、
私がそれっきり会えていないことを伝えたら同行を許してもらえた。
やっと やっと 会える!
嬉しい反面、もしかしたら私のことが分からなくなっているかもしれないと思った。
何せ病院に搬送する前日、私に面と向かって
「なかいれいに電話する!なかいれいに電話する!」
って何度も何度も言ったから。
その時はその時だ。私は覚えているんだから、私さえ忘れなければ大丈夫。
しばらくフロアのロビーで待っていたら、車椅子に乗せられてやってきた。
両手にグローブを嵌めさせられていた。なんでも経口チューブを自分で抜いてしまい、また誤嚥の恐れがあるからとのこと。
スネにものすごい痛々しい擦り傷。たった今、車椅子に乗せる際に擦りむいてしまったらしい。肢体不自由の大人の男性をベッドから起こして車椅子に乗せるのは、看護師2人がかりでも大変だということを物語っていた。
認定調査が始まった。
調査員の質問に、自分の名前はなんとか言えたけど、
生年月日や、
年齢や、
今の季節・・
ここはどこか・・
は、答えられなかった。
それから、
左目が見えなくなっていた。
でも、
私の顔は覚えていた!
私が誰かは忘れていなかった。
ぎゅっと、力強く手を握り返してくれた。
帰り際に「早く元気になろうね。退院したらおすし食べに行くよ!」と言ったら、
にっこりした。
今日、初めて笑った。